この記事を書いたのは
銀行勤務を経て、クレジットカード会社在籍時にファイナンシャルプランナー資格を取得。
退職後は投資で増やしたお金を学費にして長年学んだ韓国語を現地で学ぶため1年間韓国に留学。
常に働きながら学ぶ生活を続けてきた経験から「未来のためにお金を育てる」をモットーに、日常生活とお金のこと、韓国生活についてブログで情報発信をしている。
得意分野は社会保険、働きながら学ぶこと、これからお金を貯めたい人への情報発信。
目次
年金定期便は年金制度の理解を深めることを目的に、年に1回、誕生日の前後に日本年金機構から送られてくる個人の年金加入状況をお知らせするものです。
大きく分けて、50歳未満の方と50歳以上の方とで内容が少し異なり、下記の表のとおりになります。
【年齢別ねんきん定期便の記載内容】
通知内容 | 形式 | |
50歳未満 (35歳、45歳を除く) |
・保険料納付額月別状況(直近13か月) ・年金加入期間 ・これまでの加入実績に応じた年金額 |
はがき |
50歳以上 (59歳を除く) |
・保険料納付額月別状況(直近13か月) ・年金加入期間 ・老齢年金の種類と見込額 |
はがき |
35歳、45歳 | ・保険料納付額 ・年金加入期間 ・これまでの加入実績に応じた年金額 ・これまでの年金加入履歴月別状況(全期間) |
封書 |
59歳 | ・保険料納付額 ・年金加入期間 ・老齢年金の種類と見込額 ・これまでの年金加入履歴月別状況(全期間) |
封書 |
年金受給者 (直近1年間に被保険者期間がある場合) |
・保険料納付額月別状況(直近13か月) ・保険料納付額 ・年金加入期間 |
はがき |
どの年代でも共通して通知されているのは保険料納付額月別状況と年金加入期間です。保険料納付額月別状況は簡単に言うと月々の納付状況と金額のことです。
国民年金の場合は納付額が一律で決まっていますので「納付済」とだけ記載されますが、厚生年金の方は個人の収入によって納付額が変わります。
厚生年金の項目は加入区分、標準報酬月額、標準賞与額、納付額という4つの項目に分かれています。
標準報酬月額というのは、月の給与額+1か月の通勤交通費から割り出した金額を所定の昇順報酬月額表に当てはめて出した金額のことです。この金額は毎年4月から6月の3か月分の給与の平均から割り出されますので、この期間の給与が高ければ高いほど月の納付額が高くなります。
3月から5月の間はあまり残業をしないほうがいいという話を聞いたことがありませんか?これはこの期間の残業代が支払われるタイミングが標準報酬月額の算定期間にあたってしまうので、社会保険料が上がってしまう可能性があるからなのです。
厚生年金の場合、賞与からも年金は納付されますので、その場合の金額は標準賞与額から割り出されます。
年金加入期間は年金に加入してから、ねんきん定期便が発行されるまでの加入期間(納付した期間)が記載されています。細かく、どの年金に加入していたのか記載されていますので、自分の加入履歴があっているかチェックしましょう。
年金は人生の節目やライフステージによって、種類が変わります。
例えば転職で一時的に厚生年金から国民年金になったとか、会社員からフリーランスになって国民年金に変わったり、学生時代に20歳になって学生特例制度を利用したりした方はこの年金加入期間に要注意です。自分が納付した内容と加入期間に差異がないか必ず確認しておきましょう。
2009年におきた「消えた年金」問題は、紙で年金記録をしていた時代に単純なタイプミスや結婚による姓名の変更などがうまくいかず、大事な年金記録から抜け落ちてしまったという大事件でした。
最終的に年金事務所だけでは修正できず、当人の確認と申し出を待つことになってしまったパターンもたくさんありました。
今は整備されたり、マイナンバーとの紐づけなどで、以前より正確な年金記録を作っていますが、ミスのない人間なんてこの世にいませんから、個人でも抜けている部分がないかチェックしておくべきだと思います。
海外在住経験のある方は住民票を抜いた期間の年金納付は任意になります。その引継ぎ期間がうまく納付されているか、納付にもれがないかも確認をしておきましょう。
年金は最低10年、120カ月間加入していないと受け取ることはできません。老齢年金は最低10年、20歳から60歳までの40年間加入して、初めて満額受け取ることができます。正しい加入期間で記録されているかはとても重要です。
老後の生活は本当に2,000万円あれば十分なのでしょうか?
もしくは、2,000万円では足りないのでしょうか?
答えは「個人によって違う」です。
生活水準は個人によって違います。老後に限らず今も同じお給料でも足りないという方、十分足りていて貯金や投資ができている方がいるはずです。老後も同じで、どの程度の生活水準で過ごすかによって老後に必要なお金は変わってきます。
持ち家か賃貸か、仕事はどのくらいまで続けるのか、月々の生活費はどれくらいあればいいのか、趣味にかけるお金はどのくらいなのか、ざっくりとでいいので考えて、自分に必要な金額を計算してみることをお勧めします。
物価上昇もありますので、細かく割り出す必要はありません。老後に不安を感じている方は大体の金額がわかるだけでも、少しは不安から解消されるのではないでしょうか。
老後の収入の大きな柱になるのは年金です。
ねんきん定期便では現時点での加入実績に応じた年金額や見込額を通知してくれていますので、自分が将来受け取る年金がだいたいどれくらいなのかを知ることができます。
老後に必要なお金が大体わかったら、年金でどれくらいカバーできるのかを予想するのにねんきん定期便が役に立ちます。年金で賄えそうだと思えば安心できますし、足りない場合でも大体どれくらい足りないのかがわかれば、老後のための貯蓄や投資の計画を立てることができます。
ただ漠然と老後の不安を感じて、やみくもにお金を貯めるのではなく、大体でも計画を立てることができればだいぶ不安も解消されると思います。
ねんきん定期便は毎年更新された内容が届けられるので、必ずしも正確な年金受取額を知ることはできませんし、老後の計画を立てるにしても、何十年後の物価がどれくらい上昇しているかは誰にもわかりません。
とはいえ、老後のことを不安に思っていたり、ある程度の年齢(アラフォー、アラフィフ)になったら老後を見据えたマネープランをたてることはとても重要なことです。
毎年、ねんきん定期便が届いたら、老後の計画を見直してアップデートしてみる習慣を作ってみてはいかがでしょうか。
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