単元未満株投資は、少額の資金で企業の株主になれちゃう投資方法です。通常、株式を購入するときには株の１単元（一定の数量）を買う必要があります。しかし単元未満株投資は、1株単位で購入することが可能。そのためわずかな資金でも有名企業の株主になれるのです。中にはワンコインから株を購入できる企業もあるので、初心者でも無理なく挑戦できそうですよね。

また単元未満株投資をすることで、リスクを分散させ、長期的な投資戦略を実行することが出来ます。ただし、単元未満株だと議決権がなかったり、証券会社によっては取り扱いがなかったりする場合があるため、注意が必要です。メリットやデメリットについて確認していきましょう。

通常の株式投資では、1単元が100株です。例えばディズニーリゾートを運営しているオリエンタルランド(4661)は2023年8月あたまの株価は約5,500円だったのですが、1単元購入すると55万円の資金が必要になります。オリエンタルランドへ投資をしたい気持ちはあるけれど、初心者投資家にとってこの55万円という資金はとてもハードルが高く感じますよね。

でも単元未満株であれば1株単位で売買が可能なので、5,500円で購入することができ、一気にハードルが下がります。5,500円で大好きなディズニーリゾートの株主になれるなんて夢がありませんか？オリエンタルランドでは現在1株あたり年間10円前後の配当金を出しています。１株だけの保有でも配当金がもらえることは魅力の一つです。また、1株から株主優待を実施している企業もありますよ。

ダイバーシフィケーションとは、リスク分散のために、複数の投資先を持つことを指します。異なる業種や地域、金融商品を組み合わせることで、一つの投資先の不振やリスクによる損失を回避し、長期的な投資収益を安定的に確保することを目的とします。

大きな資金を投資に回せない場合であっても、単元未満株投資をすることで、異なる業種や資産クラスへの分散投資が可能になります。異なる資産クラスや投資対象は、異なるリターンパターンを持っています。一部の資産が低調でも、他の資産クラスが好調であれば、全体のリターンは安定し、成長しやすくなります。リスクを最小限に抑えながら資産を成長させるのにとても役立ちます。

長期投資は、単元未満株投資の魅力の一つです。この戦略では、少額から気軽に投資を始め、定期的に資産を増やしていくことが出来ます。長期的な視点で資産を育てることができ、市場の一時的な変動に左右されず、着実に資産を増やせるでしょう。時間を味方につけ、資産を着実に成長させ、貯蓄目標に向けて計画的に投資するために最適な方法といえます。

メリットの多い単元未満株投資。次はデメリットもみていきましょう。

単元未満株投資では、株主としての特権（たとえば会社の決定に関与する権利）が制限されることがあります。大事な決定に直接影響を与えたい場合は、単元株を買う必要があります。※単元未満株をコツコツ単元数(100株)まで購入することで単元株にすることは可能です。

証券会社によっては、単元未満株投資のサービスを提供していない場合があります。単元未満株投資を行いたい場合、まず利用しようとしている証券会社がこのサービスを提供しているかを確認する必要があります。

提供されているサービスや手数料、利用可能な株式などを比較検討し、よく理解することが重要です。自分にとって適切な証券会社を選び、投資を開始する前に十分に情報収集を行うことが投資の成功につながります。

単元未満株の売買の方法は、通常の株取引とは少し異なります。

【画像出典】SBI証券HP

上記は、SBI証券が提供している単元未満株の注文時間と約定タイミングの一覧になります。青色の部分で説明すると、7：00に注文を出した場合、12：30時点(後場始値)の株価で約定します。

また、売却時も注意が必要です。購入時は手数料が無料の証券会社が多いのですが、単元未満株を単元未満株のまま売却する場合、高額な手数料がかかることがあります。手数料は証券会社によって異なるため、購入する前にしっかりと確認しておきましょう。

単元未満株投資は、たくさんのお金を持っていなくても、大手企業の株主になることが可能です。少額からスタートできるので、初心者でも気軽に始められます。また、リスクを分散させ、将来の夢や目標に向けてゆっくりと資産を育てていけるのが魅力ですよね。

もちろん、注意も必要です。株主権には制限があることや、すべての証券会社が提供しているわけではないことを忘れないでください。

知識を身につけ、計画的に進めれば、株式投資が身近で楽しいものになるはず。投資はリスクが伴いますが、豊かな未来への一歩となることでしょう。