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2023.07.16

中学受験 ―合格するまでにかかるお金、合格してからかかるお金―

年々過熱する中学受験、2023年の首都圏の中学受験者数は6万6000人を超え、過去最多となったそうです。首都圏では受験率も初めて22%を超え、小学6年生のうち5人に1人以上は中学受験生ということになります。我が家も、2022年に長女の中学受験を経験しましたが、長女の通っていた都内の公立小学校では、学年の3分の2が私立中学(国立、公立中高一貫を含む)に進学しました。
ますます身近になってきている中学受験、費用が気になる、という方も多いとのではないでしょうか。今回は、我が家の経験も踏まえて、中学受験の費用について「合格するまで」と「合格してから」に分けてご紹介します。

1. 合格するまでにかかるお金

長女の中学受験で、塾に支払った費用を振り返ってみると、4 年生→65 万円、5 年生→80 万円、6 年生→135 万円、合計で約 280 万円でした。先輩ママさんから、塾の費用は「3 年間で 300 万円」と聞いていたので、概ねそのとおりだったと感じています。

 

特に、6年生の夏以降は、飛ぶようにお金が出ていきます。我が家も、9月の塾の引き落とし額が 30 万円を超え、白目を剝きそうでした。

 

中学受験にかかる費用はそれだけではありません。夏休みが終わると、志望校の過去問を解き始めますので、1冊 3,000 円ほどの過去問を3校~5校分購入することになります。さらに、過去問は冊子のままだと解きにくいのでコピーしてから解くのですが、そのコピーは親のタスクとなるため、我が家はオフィスにあってもおかしくないような 4 万円ほどの複合機を購入しました。

 

模試を受験する頻度も増え、一回当たり数千円の受験費用がかかってきます。塾まで公共交通機関を利用していたら交通費もかかりますし、プリントを整理するファイルやボックスも大量に必要となるので、チリツモです。(ちなみに、我が家は徒歩で行ける塾を選びました。)

 

塾弁(塾に持っていくお弁当)を用意しなければならない機会も増えてきます、1食 800 円ほどの仕出しのお弁当を注文できる塾もあります。さらに、集団塾とは別に、個別指導や家庭教師などを併用しているご家庭も多く、1コマ 5,000 円として2コマを週に 2 回お願いしたとしたら(実際にはもっと高額な場合もあります。)、塾の月謝とは別で、月に8万円となります。

 

秋になると、受験の準備です。願書に貼付する写真もスタジオで撮影すると有料ですし、面接がある学校だと面接用の少しフォーマルな服も必要です。我が家は写真館で撮影し(5,000 円)、ジャケットやスカート、革靴など一式購入しました(4 万円)。

 

そして本番。入学試験の受験料は1校当たり2万~3万、平均して5校ほど受験しますので合計で10万~15万くらいになります。

また、都内在住であれば、都内の受験が始まる前に埼玉や千葉の学校を受験するご家庭も多く、前泊が必要な場合もあります。我が家は埼玉受験の際、前泊はしなかったものの、試験時間中、親は待機場所としてホテルのデイユースを利用しました。

 

【中学受験 合格するまでにかかるお金】

 

・大手塾から引き落とされる金額は 3 年間で約 300 万円
・プリンター 4 万円
・過去問題集 1 万 5000 円
・外部の合判模試 1 万 2000 円
・交通費、文房具、お弁当代
・願書貼付用写真撮影 5,000 円
・面接用の服 4 万円
・個別指導、家庭教師
・入学試験受験料 10 万~15 万円
・前泊代

2 合格してからかかるお金〔合格~入学まで〕

晴れて志望校への合格を手にしたら、すぐに入学金を払い込む必要があります。入学金は 25 万円~30 万円ほど。

 

併願校の合格発表と、合格した学校の入学金の払い込み期限との関係で、入学金を二重に支払わなければならない事態になってしまう場合もありますので、なるべくそうならないようにスケジュールを組みたいところです。

 

入学金の払い込みの後は、施設費や寄附金(1 口 1 万円から 20 万円というところもあり、学校によって様々です。一応、任意とはなっていますが…)の支払い、制服の採寸と続きます。

 

制服についても、ジャケット、スカート、シャツ、靴下、体育着、ジャージ、上履きなど、予想以上に準備するものが多く、20 万ほどかかりました。

【中学受験 合格してからかかるお金〔合格~入学まで〕】

・入学金 25 万円~30 万円程度
・施設費、寄附金
・制服代(制服だけでなく、体育着やシューズなど) 20 万円

 



 

3 \合格してからかかるお金〔入学してから〕

少し緊張した面持ちで新しい制服に身をつつみ、入学式を終えたら、いよいよ中学校生活のスタートです。

下記の表は、文部科学省のの「令和 3 年度学校基本統計(学校基本調査報告書)」によるものですが、私立中学校の学習費総額は年間1,436,353 円とされています。この金額には入学金や寄附金なども含まれていますので、中学 1 年生の目安になります。

 

入学しますと、部活動も始まり、ユニフォームや試合の遠征にお金がかかることもあり、修学旅行や合宿などの費用も発生します。また、学校外活動費は塾や習い事の費用を指しますが、こちらは家庭によって様々でしょう。

 

中学受験 ―合格するまでにかかるお金、合格してからかかるお金―

【中学受験 合格してからかかるお金〔入学してから〕】

・学校教育費 約 100 万円
・学校外活動費 約 36 万円(家庭による)

4.まとめ

中学受験を考え始めるきっかけは家庭によって様々ですが、住宅資金・老後資金と並んで人生の三大資金と言われる教育資金は、子どもの将来への投資と考えることができますので、中学受験の3年間だけではなく、長期的かつ計画的なマネープランが大切になります。

 

中学受験は、経済的にも精神的にも決して楽なものではありません。家族でメリットやデメリットを考えた上で、中学受験をする明確な目的を持つことが必要だと思います。

 

そして、やると決めてスタートしたなら、親は覚悟を持って最後まで伴走しましょう。やる気スイッチが見つからない我が子をもどかしく思うことや、親子で成績に一喜一憂してしまうこともあります。スタートしてから、せめてお金の面については慌てることのないように、来年から始まる新 NISA 制度なども利用して、教育資金を準備していきたいですね

 



 

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この記事を書いたのは

石川 くにこいしかわ くにこ

ファイナンシャルプランナー(AFP)
大学卒業後、法律事務所にて 23 年勤務ののち、ベンチャー企業に転職。 前職では、秘書、パラリーガルから育休を経て経理、人事と管理部門全般に従事。
実務を体系的に学ぶため AFP を取得。
現在もバックオフィス全般を担当、週 4 時短勤務で余白を大切に、パラレルキャリアを模索中。
中 2、小 6 の母。趣味は旅行、読書、筋トレ。
等身大のワーママとしての悩み、働き方、教育などについてブログにて発信中

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