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2024.07.29

【家計相談】推し活、趣味でお金が貯められない!好きなことを続けながら、お金を貯められる方法はありますか?

みなさんには「推し」や絶対やめられない趣味はありますか?
「推し活」はニュースなどにも取り上げられ、以前に比べて社会的な認知度も上がりました。また、インターネットの普及に伴って、昔に比べて趣味のバリエーションもかなり増えて趣味を楽しむ人も増えたように感じます。
楽しむ一方で「お金がどんどん出ていくけど、これでいいのかな。」と思っている方も多いのではないでしょうか?しかしながら、推しや趣味は生きる希望!辞めるなんてできない!そんな葛藤を抱えている方の家計見直しをして、「好きなことを続けるためにどんな選択をするか」ということを一緒に考えてみました。

1. 30代後半・HANAさんの場合

今回のご相談は、30代後半のHANAさんです。

 

HANAさんの趣味はアイドルの推し活。どんな推し活をされていて、どんなお悩みがあるのか見てみましょう。

 

【推し活ってどの程度?推し活にかかるお金はどのくらい?】

 

全国ツアーの際はチケットが手に入れば日本全国「遠征」します。チケットはだいたい1公演1万円前後。チケット代に加えて遠征費用がかかります。

 

今までは夜行バスなどで節約していましたが、最近は体のことも考えて飛行機や新幹線利用になり、コロナ前よりホテル代も値上がりしたため遠征費用もだいぶ高騰したそうです。もともと食べることやお酒も大好きで、推し活のついでに全国食べ歩きも趣味になっています。

 

 

【今後のキャリアについて】

 

老後資金が全く貯められていないこと、推し活のための資金が必要なので定年までは働く予定。

 

 

【現在のお悩み】

 

推し活で充実した楽しい日々を送っていますが、全力応援しているだけにお給料が残らないため、お金が貯まらないこと

 

 

30代後半になり、そろそろ将来のためにお金を貯めなければならないことはわかっているのでどうにかしたいという相談です。

 



 

2. 【問題点①】推し活以外も家計改善の余地が

矢野経済研究所が2020年12月に発表した「推し活」の経済効果はなんと6,800億円以上。推し活をしている人はしていない人に比べるとなんと三倍もお金を使っている計算になるそうです。HANAさんもまさにこれに当てはまり、ご本人もその自覚があるそうです。

 

推し活や食べ歩きを辞めるという解決方法は簡単ですがHANAさんにとって推し活と食べ歩きは生きる源と言っても過言ではありません。これがあるから仕事も頑張れるのです。現在は貯蓄の基本・先取り貯蓄の資金を捻出できていないので、1か月の支出を見直したところ、固定費に削減の余地がありそうです。

 

2-1 【対策①】スマホ代の見直し

固定費の見直しと言えば、まず挙げられるのが光熱費と通信費です。

 

HANAさんは実家住まいなので、光熱費、通信費のうち自分で支払いをしているのはスマホ代のみです。見直し前はキャリアの月額1万円以上のプランに入っていました。(機種代含む)

 

コンサートの電子チケットや飛行機、新幹線のチェックインのため通信が安定しているキャリアスマホを使っていましたが、最近は格安スマホも通信が安定しているので、残った機種代を生産して、格安スマホに乗り換えたことでスマホ代を月額3,000円に抑えることができました。

 



2-2 【対策➁】サブスク代の見直し

サブスクは大きく分けてエンタメ系とサプリや乳酸菌飲料などの健康系がありました。

 

健康系のサブスクは持病の対策でもあったので、健康を維持するためそのまま続けていくことにしました。健康は最大の節約です。エンタメ系を見直してみると動画配信のサブスクと推しのファンクラブ、有料情報サービスなどがありました。動画配信系は推しが出演する番組がある都度契約したそうで、今はまったく見ていないものがいくつかありました。

 

推しの有料情報サービスは調べてみると半年、年単位で契約すると割引があることがわかりました。見ていない動画系サブスクを解約し、有料情報サービスを年払契約にしたところ月額3,000円くらい節約することができました。

3. 【問題点➁】自己管理がうまくできていない

話をしていくともう一つの問題が見えてきました。それは自分のスケジュールや持ち物が把握できていないことです。

 

スマホや手帳にメモはしているのですが、チケットの公演日をダブってエントリーしていたり、同じグッズを2つ買ってしまったり、食べ歩きのあとにうっかり終電を逃してタクシーを使うこともあるそうで、過密スケジュールが無駄なお金を使うことにもつながっているようです。

3-1. 【対策】スケジュールに余裕を持たせる

人間が行動を起こす際に必要な動的記憶のシステムをワーキングメモリと言いますが、ワーキングメモリには容量があって、その容量を超えると正確な行動をとることが難しくなります。おそらHANAさんは容量がいっぱいになった状態が続いていて自己管理もうまくいっていない状態と思われます。

 

推し活や趣味を辞めることは難しいかもしれませんが、1週間のスケジュールに余裕を持たせることも結果的には節約につながるのではないでしょうか。

 



4. 家計の見直しで捻出できたお金はどうする?

今回の見直しで貯蓄に回す月額1万円を捻出することができました。HANAさんの場合、1年半程度の生活防衛資金の貯蓄あるとのことで老後資金のために投資にチャレンジしてみることにしました。

 

仕事は定年まで続ける予定ということ、自分の性格上、すぐに引き出しできてしまうお金ではなく、ある程度強制力があるほうがいいかもしれないとのことでしたので、iDeCoの活用をオススメしました。iDeCoは原則60歳まで引き出しができないので、老後資金を増やすには便利な商品です。掛金が所得控除になりますので、節税対策にもなります。

 

投資の最大の味方は時間です。30代のHANAさんには20年以上の時間がありますので増やしていくことは十分可能だと思います。

5. 「推し活」はしていないから他人事?

2019年の総務省家計調査によると、現役世代が趣味にかけるお金は単身者で月額33,591円、2人以上の世帯は49,350円になるそうです。単純に計算すると生涯で2000万円以上を使っている計算になります。

 

自分は「推し活」していないし、そんなにお金のかかる趣味もないし…と思っていても、計算してみると意外とお金がかかっているかもしれません。しかし、すべて辞めてしまうのは生活に彩りがなくなってしまいます。

 

毎月の固定費や生活習慣を見直すことで支出が抑えられるとしたら、それはこの先もずっと続いていく非常に効率的な「節約」です。それに自分が許容できる範囲内での投資を組み合わせて、将来のお金を作りながら、楽しく毎日を送っていきましょう。

 



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この記事を書いたのは

ふなにっし~ ふなにっし~ 

銀行勤務を経て、クレジットカード会社在籍時にファイナンシャルプランナー資格を取得。
退職後は投資で増やしたお金を学費にして長年学んだ韓国語を現地で学ぶため1年間韓国に留学。
常に働きながら学ぶ生活を続けてきた経験から「未来のためにお金を育てる」をモットーに、日常生活とお金のこと、韓国生活についてブログで情報発信をしている。
得意分野は社会保険、働きながら学ぶこと、これからお金を貯めたい人への情報発信。

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